芸能企画社に吹く大々的なM&A旋風

ゆうじ

2005年09月03日 10:10



nocut newsより)
 今芸能界は「地殻変動」中だ。芸能企画社が大々的なM&A(merger and acquisition = 企業の合併・買収)に乗り出し、地形図が変わっている。
 群小企画社が集まって大規模企画社への面貌を遂げた上、コスダック登録業社を直接買収して遠回り上場する果敢な事業戦略も繰り広げている。また歌手、演技者など主力分野の違う企画社が合併して事業拡張を計ったりしている。
 最近一番目立つ事例は、SHINHWA(神話)の所属社「グッドエンターテインメント」(代表:パク・グォニョン)がコスダック業社「イースタンテクノロジー」を買収したことだ。グッドエンターテインメントはイースタンのキム・ヒョンテ代表取締役が保有していた持(株)分の大部分を買い取り、経営権譲渡(?)契約を締結して最大株主になった。何よりイースタンの買収でグッドエンターテインメントが遠回り上場に成功したのが注目に値する。
 また、企画社6社が合併して誕生した「ブローディン(仮称)」も関心を集める。これは急速に増加する総合エンターテインメント社に対抗するための群小企画社の自己防衛(救済)策。芸能企画社の大型化願望によって自ら生存力を確保するための歩みとして受け入れられている。
 これ以外にも、合併を通じて新規法人を設立した芸能企画社も確認されただけで2〜3ヵ所だ。

 買収・合併の窮極的目標は「上場」と「外注製作」

 芸能企画社間の大々的なM&Aの窮極的な目標はコスダック上場とドラマ外注製作だ。
 イースタンの買収で遠回り上場に成功したパク・グォニョン(グッドエンターテインメント)代表は「既存のアルバム製作とマネジメント事業、ショー娯楽番組製作のみならず、ドラマ外注製作と映画製作、海外法人設立など新規事業拡張に力を注ぐ」と言いながら「国内外のメジャーエンターテインメント社とのMOU(了解覚書) 締結と新しい芸能人スカウトを準備中」と明らかにした。結局、上場を通じて直接製作に出るという話だ。
 現在、他社との合併を推進中のある芸能企画社関係者は「買収、合併の窮極的目標はコスダック登録と外注製作」と隠さずに語った。「小さな企画社が外注製作を手に入れることはできなくて多様な芸能人を保有して (外注製作のための)資本を確保しなければならないから合併が不可避だ」という説明だ。

 実は企画社に吹いているM&A旋風は、今年の初めに設立された「ファントム」(代表:キム・チュンボム)が駆って来たと言っても過言ではない。
 ファントムはイ・スヨンを育てた「李家エンターテインメント」(代表:イ・ドヒョン)とDVD・ビデオ流通業社「ユトン・エンターテインメント」(代表:イ・チャンヒョク)を買収したのに続き、去る7月にはイ・ビョンホン、シン・ウンギョン、イ・ジョンジェ、チャン・ジニョン、シン・ハギュンなどが所属した「プレーヤーエンターテインメント」(代表:キム・ジョンス)までいきなり買収して設立3ヵ月で総合エンターテインメント企業にジャンプUPした。
 特に他のエンターテインメント企業がマネジメント事業を土台に外部資源を通じて大型化基礎を確かめたのに比べてファントムは自己資本を通じてコスダック遠回り登録に成功したのが特徴。そのため株式会社としてのがっちりした基礎を作ったことはもちろん、映画・ドラマ製作社である「サグァナム(りんご樹?)ピクチャーズ」まで子会社に置き、他の芸能企画社にとって「モデル」になっている。

 芸能企画社の外注製作、得意でない。

 しかし、企画社のM&Aが肯定的結果のみをもたらすかと言うと、もちろんではない。窮極的目標が「外注製作」という盲点を持っているから危険性は更に高い。
 この危険性は、外注製作社が自社芸能人を先に出演させて多様な演技者の活動を制度的に遮断し、製作コスト充当のために過度な PPL(間接広告)をするなどの問題で目の前に現われている。
 多少の差はあるが、ドラマ『乾パン先生とこんぺいとう』(サイドスHQ)、『オンリーユー』(スターJ)と、現在放映中である『ルル姫』(ポイボス、キム・チョンハクプロダクション)が代表的事例だ。三篇共 主演俳優が製作社所属の上、過度なPPLで雑音を起こした。特にスター演出者とスター俳優を立てて大々的な広報に出たのに比べて、いざ作品性と視聴率では皆「惨敗」したことも外注製作が得意ではないことを代弁する一節だ。
 また、M&Aによる「外注製作競争」で企画社間の貧益貧富益富が深くなる可能性も大きい。この過度な合併でエンターテインメント事業自体の基盤が揺らぐ危険も排除することができない。
 企画社間合併を準備中のまた別の芸能企画社の関係者は「お互いの利害関係が違い、無理押しして合併を推進する所もあるのが事実だが、外注製作をしなくては生き残ることができないから仕方ない」と語った。
関連記事